アルメックスの取り組み

近未来の「当たり前」を
いち早く具現化する技術の開発へ

常務執行役員 CTO R&D本部長 井上 晋

常務執行役員 CTO R&D本部長 井上 晋

リアルのニーズではなく、
この先に起こることを先読みしてカタチに

R&D本部 DI部(Disruptive Innovation)とは
どのようなことを担うセクションですか?

DI部は、顕在化している社会のニーズではなく、3年後あるいは5年後に何が起こるか、どのようなサービスが求められるかを見据え、そこに向かってテクノロジー・マーケティングや開発を行う専門集団です。

常務執行役員 CTO R&D本部長 井上 晋

たとえば、アルメックスには非接触温度測定・顔認証AIカメラの「Cyphy-Gate(サイフィゲート)」(以下、サイフィゲート)というソリューションがあります。現在、社会のさまざまな場に浸透し始めている顔認証技術や温度測定に対する取り組みを、当社では3年前からスタートしていました。世の中が動き出してから対処療法的に始めるのでは大きな遅れをとります。その時点ですでに技術的な課題を把握し、それを解決する方法(開発パートナー、特許、独自技術)を持っていれば、すぐに市場に参入できると考えているのです。

現場でサービスを展開するお客さまに寄り添うサポーターでありたい

なぜサイフィゲートを開発したのか教えてください。

もともとアルメックスは精算機や受付機などのハードウェア、いわゆる「箱物」の提供をビジネスのコアにしていました。しかし時代は変わり、この「箱物」の果たすべき役割も変わってきました。私は「アルメックスが提供している箱物は、サイバー空間とフィジカルな空間が接続するポイントであり、両空間のデータが相互連携できるコア技術を磨くべき」と提言してきました。その中核が本人認証技術で、「サイフィゲート」の名称の由来でもあります。優れた認証技術を自社で持ち、それをさまざまなシステムと組み合わせることがアルメックスの強みになると信じています。

今後のアルメックスの強みは何でしょうか。

我々の業界を俯瞰した時、上空戦・低空戦・地上戦の3つの戦場に分けて分析できます。上空戦は、ネット上で大量のアカウントを獲得し、オンラインサービスを提供するサイバー空間での戦いです。地上戦は、病院やホテルのように、お客さまにサービスを直接提供するフィジカル空間の戦いです。低空戦では、地上戦を戦っている会社(Business)へのサポート、上空戦では行き届かない細やかなサービスを利用者(Consumer)へ提供するB2B2Cの戦いです。今後、アルメックスが強化していくのは、前述の繰り返しになりますが、サイバー空間とフィジカル空間を接続する認証技術や決済技術、IoT技術、ロボット技術です。これらを駆使して低空戦を戦います。これまでアルメックスは、病院やホテルに寄り添いながらカスタマイズされたシステムを提供してきましたが、それが今後の低空戦での強みにもなります。

スクラッチでプログラムを組むことで、個々のお客さまのニーズに対応

そうした考えのもとで現在進めている具体的な製品・サービスを教えてください。

現在注力しているのは、医療機関向けのトータルソリューションである「Sma-pa Series」、2021年3月より運用を開始するマイナンバーカードのオンライン資格確認に対応した顔認証付きカードリーダー「マイナタッチ」、そして先に触れた「サイフィゲート」などです。

常務執行役員 CTO R&D本部長 井上 晋

多機能型次世代KIOSK端末「Sma-pa TERMINAL」と、それに連動して作動する患者さま向けのスマートフォンアプリ群もすべて自社で開発していますが、それら「Sma-pa Series」は量産体制に入っており当本部もスタッフを増員して進めています。


マイナタッチでは、自社でスクラッチから開発した人工知能OCR技術と蓄積してきた顔認証技術の経験値が活かされています。

そして「サイフィゲート」については、アルメックスの将来を大きく変える事業と捉えています。もちろん同じような製品を売っている会社はほかにもありますが、そのほとんどは海外から輸入してそのまま売っているだけ。それに対し、当社は搭載するソフトをスクラッチで組み上げています。アルメックスだけが、個々のお客さまニーズに的確にお応えするカスタマイズが行えると言えます。

製品・サービスを有機的に連携し、付加価値を生み出す

次の一手としてはどのようなことを考えていますか。

次世代においては、サイバー空間とフィジカル空間のハブの役割を果たすのはロボットだと考えています。現場で働くサービスロボットです。受付や精算といった既存の得意領域に、顔認証をはじめDI事業部が蓄積してきたコア技術をすべて投入することで、ロボット用のソフトウェアの開発が実現可能と捉えています。ロボットのハードは時間の経過とともに価格の低廉化が進んでさまざまな形のものを選択できるようになると思いますが、重要なのは搭載するソフトであり、現場に即していなければいけません。アルメックスだからこそ、お客さまに寄り添ったサービスロボット用のソフトウェアを提供できるはず。

もう一つは介護向けのソリューション提供です。アルメックスは、ベッドの下に設置したセンサーが寝ている人の心拍数や呼吸数、体動などを検知する介護用みまもりシステム「Care-Top(ケアトップ)」を開発しました。超高齢化社会の到来で、今後ますます介護のニーズは高まっていくことが予想されますが、同業界の人手不足は顕著です。この状況を解消するために介護施設の省人化を促進するシステムのラインアップを充実していきます。

同時に、現在ある製品・サービスの融合も図っていきます。「マイナタッチ」は「Sma-pa TERMINAL」との一体型を考えています。Sma-pa TERMINALの受付機能とマイナタッチによる保険証確認機能の結合はあるべき姿だと思います。

常務執行役員 CTO R&D本部長 井上 晋

また、「マイナタッチ」のハードウェアの上に「サイフィゲート」のソフトウェアを搭載した製品も予定しています。マイナタッチのハードウェアには、人工知能OCRを行うためのデバイスや、逆光を自動的に補正することのできるHDRカメラ、赤外線カメラ、NFCカードリーダーが搭載されており、多目的に利用できる優れたハードウェアです。これを利用すれば、身分証明書から簡単に登録や認証できるようになります。

3年後、5年後を見据えて、少子高齢化やグローバル化の世の中に必要となる「コア技術」を予測し準備すること。それこそが、アルメックスが世の中に提供するホスピタリティにつながっていくものと考えています。

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