アルメックスの取り組み

ビジネスの持続と成長につながるITシステムの最適解を、お客さまとともに導き出す

取締役 常務執行役員 ビジネスクリエーション本部長 竹原 広機

取締役常務執行役員 ビジネスクリエーション本部長 竹原 広機

お客さまとアルメックス、
社会の変化に適応し両者の成長をカタチに

アルメックスではどのようなスタンスで開発に取り組んでいますか?

取締役 常務執行役員 ビジネスクリエーション本部長 竹原 広機

お客さまのビジネスの持続性や成長を実現するために、ITシステムはより重要になっています。アルメックスがお客さまに対して価値あるITシステムをご提供していくためには、まず我々自身がさまざまな技術分野に精通し、全方位的に関わっていくことが大切だと考えています。そこで、ハードウェアからソフトウェア、クラウドシステムやネットワーク、セキュリティや新たな技術要素など、我々開発部門が関わっているITシステムの構成要素は多岐に亘ります。

また、同時にお客さまそれぞれの想いや課題、業種ごとの運用ノウハウについて、開発者自身もより深く理解することが大切です。特にアルメックスが提供するITシステムは、病院・ホテル・飲食店などで利用されますので、我々のお客さまの先にいらっしゃる「お客さまのお客さま」、つまり患者さまや施設利用者の方々が利便性や安心を感じていただけるよう配慮することも開発者の重要な役割です。よって、価値あるITシステムの実現のためには、ITシステムをなぜ必要とするのか、その目的を理解・把握し、多方面に渡るテクノロジーを駆使し、適切に選択・組み合わせして開発していくことが大切です。その結果として、お客さまに喜ばれるITシステムをご提供していくことを常に目指しています。

どの業態においても市場ニーズや課題は随時変化していき、技術も常に進化していきますので、ITシステムとしての”最適解(ゴール)”に終わりはありません。この点を踏まえて、今日ならびに明日を見据えた価値ある適切なITシステムをお客さまに提供できるよう切磋琢磨しています。

個々のお客さまに最適なシステムを一から作り上げるということですか?

アルメックスの各種ITシステムは、お客さまのさまざまなニーズに対して設定等で多様な対応が可能になっています。それは、今まで多くのお客さまにシステムをご導入いただいてきた過程で生まれたご要望にお応えしてきたことの証です。とはいえ、システムのアップデートに終わりはなく、大きく分けて次の2つのパターンで変化するお客さまニーズに対応させていただいております。

一つ目は、「セミ・カスタマイズ」のパターンです。これは、容易にカスタマイズできる仕組み、言うなればセミオーダーまたはイージーオーダーのやり方になります。既存システムをベースに、お客さまの細かなご要望にフィットさせていくための部分カスタマイズを行うというものです。

もう一つは、「フル・カスタマイズ」のパターンです。従来のシステム自体を大きく変える必要のある案件の場合、今までアルメックスが培ってきた変革のノウハウを駆使し、お客さまの期待に応え超えられるように課題・難題に挑むことがあります。

アルメックスは、単体の製品から大規模なシステムまで、幅広いソリューションをご提供していますが、実はこの「フル・カスタマイズ」の取り組みにより、自己のシステムの限界突破あるいは業界の進化を具現化させてきました。既存改良のみを是とするわけではなく、新たなもしくは別なニーズを受け止め、時には自らを否定する改革も併せ持つことで、いわゆる「イノベーションのジレンマ」を打ち破りたいのです。

フルカスタマイズの具体的な事例は?

最近、大手飲食チェーン店さまで、お客さまのテーブル注文、厨房管理、会計までを一体で連携させて省力化運用をとことん追求したシステムを構築させていただきました。活用できる既存システムの一部は利用しつつ、この機会に従来の仕組みも大幅に見直し、必要に応じてゼロからの新規開発も行った「フル・カスタマイズ」の一例になります。お客さまと共に、どこをどのようにすることでベストの運用が実現できるかを探究しました。正直、スタート段階ではその解が明確に視えていたわけではありません。既存システムをいったんゼロベースで見直し、店舗全体の運用、店舗のご利用者や店舗で働く方々の観点から「ここをこうすれば良い方向へ向かうのでは」と、お客さまと共に試行錯誤を繰り返し、最適解を仮説検証し具現化していきました。

この際に重要なのは、お客さまとアルメックス双方の役割です。店舗オペレーションで求める期待や課題などはお客さまが得意とするところ。アルメックスが得意とするのは各業界での課題解決ノウハウやその実現化手法です。

取締役 常務執行役員 ビジネスクリエーション本部長 竹原 広機

お客さまと一緒に目的や課題に向き合う中で、双方による化学反応が起こり、解決に向けたアイデアの芽が生まれます。それをお客さまと一緒にしっかりした木(システム)となるべく成長させ、果実(イノベーション)を結実させるのがアルメックスの役割です。得られた果実とは、お客さまにとってのビジネスの原動力です。私たちアルメックスはその結実の過程で新たなノウハウを得ると共に、お客さまは具現化されたシステムでもって価値を享受できる、まさにWIN-WINの関係と言えます。

DXの実現に向け「クラウド化」と「コネクティング」に注力

開発の体制について教えてください。

開発部門の主体は東京・浅草にあり、主にプロジェクトマネジメントやデザイン・設計・ソフト・ハード開発を担っています。また、札幌にはソフトウェア開発部門があり、開発に集中できる落ち着いた環境のもとでさまざまなソフトウェア開発をしています。一方、岐阜の事業所にはハードウェア開発部門があり、同じ事業所に部署を構える製造部門や品質保証部門と連携してハードウェア設計・検証などを行っています。それぞれのミッションに適した環境に拠点を設け、有機的な連携がなされていると考えています。

そのような体制のもと、現在どのようなことに注力していますか。

積極的に取り組んでいることは、経済産業省も推進している「デジタルトランスフォーメーション(DX)」です。これは、今日あらゆる産業で求められているテーマです。クラウド、モバイル、ビッグデータ、ソーシャル技術といったデジタル技術やデータを活用し、新たな製品やサービス、ビジネスモデルを通して顧客エクスペリエンスの変革を図り、価値を創出していくことで、これからのビジネス環境の変化に適応していくことができます。我々がDXに取り組むことは、結果としてお客さまのDXにもつながることになります。お客さまがシステムを活用することで得ている競争優位性をこれからも維持向上させていくためには、当社が積極的にDXに取り組むことが重要だと考えています。

アルメックスでは、スマートフォンアプリやWEBアプリ、クラウドシステム、ネットワーク、サーバ、ソフトウェア、ハードウェア、各種IoT機器といった幅広い領域を手掛けていますが、その中でも顧客価値の創出や事業継続性に関連する最重要テーマとして注力しているのがクラウド化です。

その理由は4つあります。「①情報セキュリティ」「②コスト」「③拡張性」「④進歩性」です。①高度化・多様化するサイバー攻撃などの情報セキュリティの脅威から大切な資産・情報を守る。②従来のオンプレミス型よりもリーズナブルな投資コスト、システム管理コストにより持続的なシステムを実現する。③組織規模や店舗数、サービス需要などの規模の変化に応じて、システムも柔軟に追従させる。そして、④日進月歩で進化していく技術にスピーディに適応していく。クラウド化により、それらをお客さまが享受できるのです。

ただし、クラウド化そのものだけに注力するのではなく、現存しているさまざまなハードウェアや既存システムとクラウドとの間をいかに連携(コネクティング)させるかが重要になってきます。サイバー空間であるクラウドと物理的に現存する既存システムをつなぎ、そのベストバランスを保つようなシステムをアルメックスは強みにしていきたいと考えています。クラウド化とはすべてを一新することだけが答えではなく、今までの資産を活かしつつ、ビジネスを再成長させるきっかけだと考えます。

最近はコロナ禍の影響で「非対面」「非接触」が社会のキーワードとして話題にあがる機会も増えましたが、アルメックスはすでに30年以上前から「非対面システム」や「省力化システム」をさまざまなお客さまに提供し進化させてきました。その一例が自動精算機であり、他にもさまざまなシステムを実現してきました。

少子高齢化による労働力不足や新しい生活様式に適応したサービスの在り方を解決していくためには、ITの力が欠かせません。今までアルメックスが関われていなかったさまざまな業態に対しても、我々のノウハウや資産が活用できると考えています。そのため、DXやフル・カスタマイズの取り組みをもとに、さらに多くのお客さまに対し価値あるシステムを提供してきたいと考えています。

次世代へとつなぐ揺るぎない開発マインド

将来に向けたビジョンを教えてください。

この2020年の転機を踏まえて過去を振り返ると、社会は必ず大きく変化していく事実を意識せざるを得ません。例えば25年単位で考えた場合、終戦の1945年。高度成長期の象徴である大阪万博が開催された1970年。PCが広く普及する転機となるWindows 95が発売された1995年。そして、その25年後が今2020年となります。当たり前ですが社会は必ず変化します。となれば、25年後の2045年には社会はどのように変化しているのか?大きく変化していることだけは確実です。では、その変化の波・渦に対して生き残るための鍵、あるいは大きく成長を遂げるための鍵とは何か?

私は、その一つが「コネクティング(つなぐ)」だと考えています。リアルとバーチャル、サービスとサービス、お客さまとアルメックス、さまざまな有機的な連携が成長と成功の鍵を担っていると考えます。アルメックスが、今までもこれからも期待を超える価値をお客さまに対して提供できる企業でありたいという想いを実現していくために、さまざまな連携を駆使し、多くの”つなぐ”を具現化していくことが大切です。

取締役 常務執行役員 ビジネスクリエーション本部長 竹原 広機

お客さまに寄り添い、一緒に成長していく。そんな私たちの強い気持ちを込めた言葉が、「テクノホスピタリティを世界へ」という私たちアルメックスのスローガンです。テクノロジーは日進月歩で変化していきますが、アルメックスはその変化にしっかり追従し、お客さまに必要なシステムを最適なかたちでご提供していく。そのノウハウを日々磨きながら、自分たちの力を信じて行動していく。我々は、そうした研究と創造を大切にしたアルメックスのマインドを大切にし、お客さまと共にこれからの25年、50年の新しい歴史を刻んでいきたいと願っています。

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