PROJECT STORY

未開の地は、
挑戦によって拓かれる。

overview

新しい挑戦に壁はつきものだ。その壁を乗り越えていけるようになれば、会社も自分自身も大きく成長することができる。
諦めなければ、きっと答えに出会えるはずだ。創業より50年を迎えるアルメックスの歴史の中にも、数ある挑戦の物語が生まれてきた。
これは「未開拓の業界」に挑んだ、一人の男のプロジェクトストーリーである。

持てる技術で解決できるか。

みなさんは、大型フェリーに乗船したことがあるだろうか?長距離ドライバーのための移動手段とイメージされることが多いかもしれないが、実は近年、スイートルームやレストラン、大浴場など高級ホテルさながらのサービスにより、人気が高まっている。
そんな中、大型旅客フェリーを運行する大手海運企業様は、あるひとつの課題を抱えていた。それは、乗船時の手続き。乗船客は車検証を用意し、わざわざ手書きで乗船リストに必要事項を記入した上、窓口にて支払いをするという方法がいまだに続いていたのだ。また、200台以上の車両の管理に加え、600名以上が乗船手続きを行うとなると、人件費がかさむ上、誤記入などのリスクも拭いきれない。そこで、アルメックスの技術を使い、それらの課題を解決する方法を模索していくことになった。

お客様は最大の先生だ!!

担当のイノベーション事業部 プロジェクトマネジャー 米澤一真は、「どうすればスムーズな乗船手続きが可能になるか」と、考えあぐねていた。なぜなら、アルメックスにとって、フェリー業界へのシステム導入というのは初めての試みだったからだ。「初めてのことに挑戦する時は、お客様とのコミュニケーションが何より大事ですね。乗船する時に必要なものとか、乗船するのはどんな方が多いのかとか、その他にも色々と教えてもらうんです。」と、米澤は言う。そして、コミュニケーションを重ねる上で、先方から教えていただいたポイントは『車検証のQRコード』だった。
「先方は、車検証に印刷されているQRコードを読み取ることができれば、スムーズな乗船手続きが実現できるのではないかと考えていたんです。確かにこの方法であれば、車両管理が正確になるだけでなく、窓口で行われる業務量やミスを劇的に減らすことができると思いました」。まさに、正鵠を得たようなアイデア。あとは、これを形にしていくだけだ。しかし、先に進むのを拒むかのように、そこに大きな問題が立ちはだかったのだ。

“要望”と“制約”と“コミュニケーション”

「新しいことを始める時には、例外なく壁が立ちはだかる。そのことを改めて痛感しました」と、米澤は言う。通常、車検証には複数のQRコードが印刷されているが、今回のプロジェクトで必要とされたのは、そのうちのいくつかを読み取る技術。『任意で指定した、枠内にある数個のQRコードを同時に読み取る仕組み』だった。これに対して、利用者が機械に正しく車検証をセットできず、読み取り範囲が少しでもずれることで、関係のないQRコードを読み取ってしまったり、うまく動作してくれなくなるという問題が発生した。しかも、この『特定の複数のQRコードを正しく読み取る』という技術は、アルメックスの自動精算システムでは初めての試みだったのだ。
「とにかく、悪戦苦闘しました。そのような場合も、お客様としっかりコミュニケーションをとらなければなりません。端末の仕様上、できることとできないことがあるので、それをきちんと説明した上で、落とし所をどこにするのかを考えることが大切ですね」。そうして米澤は、繰り返しお客様と協議を重ね、ご要望を叶えながらもシステムの制約をクリアするという難しい条件を見事達成。アルメックス史上初となるフェリー業界という市場を開拓した。

「やっぱり、挑戦をさせてもらえるのは楽しいですね。難しいことも多いですけど、上司や仲間が助けてくれるので、思い切り動けます」と、
米澤は今回のプロジェクトを振り返る。

初めての業界にシステムを導入するということは、歴史の1ページ目をつくるということ。
プレッシャーも相当大きかったはずだ。
しかし、米澤はこの経験を活かし、すでに次のステージへと駆け上がっている。
そうやって、挑戦を続けることで、若手が成長していくというのがアルメックスの社風。

無謀だと思うだろうか。
だが、これをチャンスと思える人こそ、大きな成長を遂げることができると信じている。
ぜひ、何事にも積極的に挑戦できる人であって欲しいと願う。