本格的なDX化に合わせフロント業務を自動化! 業務効率を高め、新規顧客創出につなげる。

本格的なDX化に合わせフロント業務を自動化! 業務効率を高め、新規顧客創出につなげる。

鹿沼グループ経営管理本部 総務財務部 部長 鈴木晋 様 / 経営企画部 部長 荒川磨理 様 / 常務取締役本部長 岡田行人 様

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プロジェクトの背景

今回、鹿沼カントリー倶楽部様がシステム改修に取り組まれた背景についてお聞かせください。

私ども鹿沼グループは、鹿沼カントリー倶楽部、鹿沼72カントリークラブ、栃木ヶ丘ゴルフ倶楽部の3コース計108ホールを経営するゴルフ場専業のグループ企業です。現在、経営再興計画2021を策定し、ゴルフ場内のシステムリプレースプロジェクトに取り組んでいます。

本プロジェクトについてはコロナ禍に入る以前から取り組んでおりましたが、コロナ禍をきっかけに改めてゴルフ場のシステム改革として本格的なDX化の必要性を実感。プロジェクトの進行を推進する形となりました。

それまで弊社のゴルフ場ではオンプレ型のシステムを長年利用し続けていました。しかし、システムに対する改修を各現場が独断で行える仕組みのため、それぞれ自分たちの使いやすいように手を加えてしまった結果、同じシステムのはずが各ゴルフ場で使い勝手がバラバラに。そこでシステムリプレースでクラウド型のシステムに変更し、オペレーションも3つのゴルフ場で統一することにしました。

3つのゴルフ場のシステムが異なることで、どのような不具合があったのでしょうか。

これまでは「この情報が欲しい」といっても各ゴルフ場でデータの取り方が異なることが多々あり、折角の情報をうまく扱えずにいました。そこでシステムをクラウド型に切り替え、仕様の変更をすべて本部で行うことで、全ゴルフ場同じ方法で各種データを取れるようにしました。

その結果、3つのゴルフ場合わせて1万以上の会員さまと、年間約24万人のご来場いただいているお客さまの顧客情報を有効活用できるようになりました。今回のプロジェクトで重要視していたオペレーションの見直しに加え、顧客管理の最適化もでき、マーケティング施策の強化を図れたと感じています。

アルメックスの自動精算機を導入された経緯をお教えください。

私どもはおもてなしにこだわりを持った接客を心がけており、「おもてなし規格認証」も取得しています。お客さまとFace to Faceでのコミュニケーションを大切にしてきた社風があったため、実は自動精算機の導入に際して「鹿沼の魅力が失われてしまうのでは」という不安がありました。しかし、時代は確実に変わってきており、誰にでもできる作業は機械に任せ、私たちにしかできない業務に取り組もうと、今回大きく方向転換することを決意しました。2017年、まずは鹿沼72カントリークラブに自動精算機を導入し、セルフチェックアウトを実装しました。

当初はお客さまが精算機の操作に慣れるまでスタッフが常駐してサポートする必要があると考えていました。しかし、いざ蓋を開けてみると驚くことに多くのお客さまがスムーズに精算機を使いこなし、導入直後から80%くらいの方がセルフチェックアウトを利用されていました。これならば何の問題もないと、今回のシステムリプレースにあたり、残り2つのゴルフ場にも自動精算機を導入することになりました。

セルフチェックアウトの他にどのような機能を実装されたのでしょうか。

自動精算機にはセルフチェックイン機能も実装しています。

スマートフォンアプリの「LINE」と連携した仕組みになっており、まずは「LINE」でお友だち登録をしていただきます。そこからメールアドレスを登録し、WEB会員になっていただくと、QRコードを使ったセルフチェックインが可能となります。

当初はセルフチェックインが可能な自社アプリの開発も検討しました。しかし、当ゴルフ場を頻繁にご利用いただくメンバーの方ならともかく、年に1~2回ご来場されるゲストの方にわざわざ弊社独自のアプリをダウンロードしていただくのは難しいと判断。そこで老若男女多くの方が利用されている「LINE」を活用することにしたのです。

現在、セルフチェックアウトに関して90%のお客さまにご利用いただけていますが、一方セルフチェックイン利用者は全体の10%ほど。会員登録のフローを見直すなど使い勝手を向上させ、目標の20%に到達できるよう試行錯誤を続けています。

導入効果とメリット

アルメックスの自動精算機を導入されてどのような効果を実感されていますか。

鹿沼カントリー倶楽部では、フロント業務に当たっていた人員を9名から4名まで削減することができました。人員削減といっても5名をリストラしたわけではなく、レベニューマネジメントをはじめ、経営再興計画に関わる新たなプロジェクトチームなどへの異動を行いました。

業務の機械化・自動化を進めることで、人の手でしかできないことに注力できる環境を整え、生産性の向上、未来の顧客創出、未来の利益創出に取り組んでいきたいと考えています。こうしてゴルフ場のDXを突き詰めていくと、最終的には自動精算機すら不要な時代が来るかもしれません。チェックインも、ロッカーの管理も、飲食やお土産の購入も、チェックアウトも、ゴルフ場内のすべてのサービスがスマートフォン一台で完結できるようになる未来も夢ではないと感じています。

数ある自動精算機の中でアルメックスを導入するメリットはどこにあると思われますか。

アルメックスさんの自動精算機はシェアが高く、多くのゴルフ場で導入されています。それはつまり「どこかで使ったことがある」「使い方を知っている」というお客さまが多いということです。実際、鹿沼グループでも導入直後から多くのお客さまにスムーズにご利用いただけており、アルメックスさんを選んで良かったと感じています。また、トラブルが起きた際のサポートも手厚く、土日でもすぐに駆け付けてくれるので安心して運用することができています。

今後の展開

今後の展望についてお聞かせください。

今ゴルフ場が抱える課題として「2025年問題」というものがあります。団塊の世代が75歳を迎えることで急激にゴルフ人口が減少する可能性があり、私どもだけでなくゴルフ業界全体が危惧している問題です。そのため、いかに30〜40代のお客さまを獲得するかが今大きな課題となっているのです。そうした中で、若者にも馴染みのあるLINEなどを使った入口を作ることは非常に重要だと思っています。

また、セルフチェックイン・チェックアウトなども、スタッフとのコミュニケーションよりもスムーズにゴルフ場を利用できることを重視する若者と相性の良い取り組みだと考えており、今後さらなる新規顧客獲得のための強力な武器として活用していきたいと思っています。