チェックイン&アウトや精算の対応は機械に任せ、人が行うサービスのクオリティアップを目指しました。

チェックイン&アウトや精算の対応は機械に任せ、人が行うサービスのクオリティアップを目指しました。

北こぶしリゾートグループ 執行役員 経営戦略室 デジタル推進CDO 松井一毅 様 / 専務取締役 COO 桑島敏彦 様

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北こぶし知床 ホテル&リゾートについて

北こぶし知床 ホテル&リゾート様のコンセプトを教えてください。

私どもは1960年創業のホテルですが、観光ホテルとして確立した先代社長による拡大期の後、次のステップに踏み出すことを10数年前から考えてきました。もともとは温泉地のイメージが強かったエリアですが、知床での滞在を存分にお楽しみいただくための季節に合わせたアクティビティをご用意する「体験型ネイチャーリゾート」へのシフトを図っています。

確かに冬は「流氷ウォーク」、夏は「ベアウォッチング」や「ホエールウォッチング」など、知床の大自然の中で楽しめるアクティビティが充実していますね。

「流氷ウォーク」は1ヵ月半で1万人くらいの方々が体験するほどの人気ぶりです。やはりここだけでしか楽しめない点が魅力なのでしょう。また、羅臼のほうでは5月から8月にシャチを見ることができます。確実とは言えませんが、国後島と知床半島の間の海峡は狭いため見られる確率が高いのです。ネイチャー系の人たちはそれを目的に訪れます。

客室数はどのくらいですか?

もともとは180室でしたが、4部屋を2部屋に改装する工事を行い、2022年2月1日より178室となりました。その2部屋はサウナ、露天風呂、水風呂、テラスなどが付いた100㎡の客室で、小さなお子さま連れでもサウナや露天風呂をお楽しみいただけます。

館内にも碧海を望む展望大浴場や流氷を見渡せるサウナなど魅力的な施設があり、楽しみが豊富ですね。

私どもとしては「1泊より2泊、2泊より3泊」と、連泊していただくことを推奨しています。夕方到着して翌朝に出発してしまうのはどちらかというと温泉地のイメージですが、ハワイや沖縄ではそういう過ごし方をしないはずです。ホテルづくりも2泊から3泊を想定した方向にシフトしていきたいと思っています。

導入製品について

アルメックスの「スタンド型KIOSK TEX-2850」を2021年4月に導入されましたが、その目的を教えていただけますか?

現在、当ホテルではCDO(最高デジタル責任者)やデジタル担当スタッフを置き、デジタル技術で業務をできるだけ効率化させることを進めています。ただし、それによってスタッフを減らすということではなく、機械で対応できることは機械に任せてしまい、スタッフは人が行うべき業務に集中させたいと考えています。

アルメックスの製品を選ばれた理由を教えてください。

2社ほどと比較しましたが、アルメックスは実績が豊富で、自動化のノウハウがない私どもとしては安心して長くお付き合いできると思ったのが一番の決め手でした。また、外観も重視していましたが、製品のデザインが良く、フロントに置いても違和感がないと感じました。

理想的な製品だったということですね。

実は当初、セルフチェックインだけできるシステムを導入予定でしたが、社内で協議を重ね「観光ホテルの仕様としては自動精算機能も組み込むべき」という見解に至りました。ところが、本来の製品は、セルフチェックインができる仕様と、自動精算やセルフチェックアウトができる仕様の二者択一でした。そこで、それらの機能を一本化するカスタマイズを行っていただきました。

お客さまの反応はいかがですか?

導入後、最初に操作されたお客さまは、スタッフがご案内するまでもなくご自分でサッとチェックインされ、あまりにもあっけなくて私どもも驚きました(笑)。年配のお客さまを多少お手伝いすることはたまにありますが、特にトラブルはありませんし、アンケートで新しいシステムに対する抵抗感などを書かれるお客さまも皆無です。

その後、「テーブルトップ型KIOSK APS-01T」も導入されましたが、その経緯について教えていただけますか?

本気で業務の効率化、サービスのクオリティアップを図っていくには、もっと台数を増やしていくべきだろうと考えました。ただし、世の中はどんどんキャッシュレスに向かっており、当ホテルでも現金払いは全体の1割以下とかなり少ない状況です。クレジットカード払いのみに対応する機械でもある程度はカバーできそうですし、導入コストのことも考えてテーブルトップ型を4台導入しました。


グループ内にホテルがもう2軒ありますが、それぞれに導入したため、現在グループ全体で9台のKIOSKを保有しています。

導入効果と今後期待すること

KIOSK の導入によってどのような効果が得られましたか?

やはり現金は人が処理するので間違いが起こる可能性があります。そのため従来からフロントには自動釣銭機を4台置いていました。また、現金の残額を毎日チェックするのは容易な作業ではありません。現金が合わない不安を抱えていると、スタッフのストレスにもつながります。現在もフロントでスタッフが現金を扱うケースはありますが、KIOSKの導入後はミスがゼロに等しいくらいまで減りました。完全にゼロになるのは現実的でないとも思っていますが、そうした業務は機械に頼るべきと考えています。

製品の評価やアルメックスに対するご要望はありますか?

できれば、操作のステップをもう少し減らしてほしいです。3タッチくらいで作業が完了するくらいが理想的です。業界最大手のアルメックスですから、アップデートについては大いに期待するところです。

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